天然無垢材や集成材
【天然無垢材】
天然無垢材とは、山や森で育った原木から住宅用に使用する大きさに挽き割った材料です。 天然無垢材は古来より日本の建築文化に深く根付いており、現存する歴史的な寺社仏閣はみな天然無垢材による木造建築です。 現存するということはそれだけ天然無垢材が丈夫であるということでもあります。 日本最古の木造建築物である法隆寺五重塔は、約1400年以上も前に建設されたにも関わらず現在でも建ち続けています。 天然無垢材はそれほどに耐久性のある材料なのです。
【集成材】
集成材とは、挽き割った板材を強力な接着剤で張り合わせて1本の柱や梁にして構造躯体に使う材料です。 100年程前にドイツで生まれた技術で、日本の住宅に使われるようになってからは十数年しか経っていない歴史の浅い材料です。 集成材には板材を貼り合わせる接着剤により種類があります。 レゾルシノール系接着剤を使う集成材は効果後の色が黒く、「黒ノリ」と呼ばれます。 黒ノリは接着性能が高く水分の多い板材でも強力にくっつきます。 また最近まで健康を害する可能性があるとされるホルムアルデヒドを多く含んでいました。 現在では放散量を制限された大臣認定フォースターを取得しないと使用することはできません。
【イソシアネート系接着剤】
イソシアネート系接着剤は無色なので、通称「白ノリ」と呼ばれています。 レゾルシノール系の接着剤からはホルムアルデヒドなど有害な物質が検出され、健康面を配慮した材料として登場しました。 しかし接着力が弱いのが難点で、はく離の恐れがある木材です。 またこれら集成材の強度は特別優れている訳ではありません。 同じ荷重を支えるのに、1つの天然無垢材で支えるのと半分の大きさで2段にするのとでは強度が変わります。 1段の強度が半分以下になるため、2段にしても1つの無垢材と同じ強度にはなりません。 集成材はその不足した強度を接着剤で補っているのです。